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報告と命令の合戦

多くの合戦ゲームは、各部隊を自分の手足のように自在に操作できますが、実際は報告と命令のくり返しだったはずです。だったら、そんなゲームがあってもいいのではないでしょうか。こちらの方がリアリティーがありますし、太閤立志伝のような武将プレーも再現できます。この報告と命令で指揮するゲームとして完成度が高かったのが、「蒼天の白き神の座」という名の登山ゲームです。

蒼天の白き神の座では、プレーヤーはベースキャンプで指揮を執る隊長となり、山に登る隊員からの報告を受けて、ルートやキャンプ地を判断し、命令します。隊長の判断ミスは、隊員の遭難に繋がります。隊員が遭難した場合も、捜索隊を派遣するか、二次被害を避けて自力脱出を期待するか、隊長であるプレイヤーが判断することになります。

このやり取りは、無線機がなかっただけで、戦国時代も同じだったはずです。

例えばプレイヤーが部隊長の場合、敵部隊を発見したら、機を逃さず攻撃に転じるか大将の判断を仰ぐか決断に迫られたでしょうし、敵部隊が退却を始めた時も、追撃を開始するか計略を警戒するかの判断に迫られたはずです。

逆に、プレイヤーが総大将の立場だった場合は、猪突猛進型の武将と沈着冷静な武将とでは、任せる役割も違ってきたはずですし、報告が途絶えた際にも、スタンドプレーの可能性、奇襲に遭遇した可能性、敵に寝返った可能性などを想定しなければならなかったはずです。敵に攻められた場合も、桶狭間の時の信長のように、打って出るタイミングも重要な判断だったはずです。

蒼天の白き神の座を知らない方にはイメージが難しいでしょうが、報告と命令だけでも十分にゲームとして成立します。ここに性格による判断の傾向を加味すれば、戦国時代のような魅力的な武将達も、十分に再現できるはずです。

厳しい信長の下で働いた明智光秀の緊張感や、文化に傾倒していく主家を案じた陶隆房の葛藤などは、能力だけでは表現できなかった内容です。今まではそれをイベントとして導入してきましたが、蒼天の白き神の座のような報告と命令のシステムだったら、プレイヤーもそうならざるを得ない状況が体験できるはずです。

蒼天の白き神の座は、隠れた名作です。題材が登山ということでヒットにはつながりませんでしたが、これが合戦ならマーケットも大きくなるはずです。個人的には、蒼天の白き神の座の開発元であるソニーに制作してもらいたいのですが、過去の実績とネームバリューを考えたら、コーエーの方が成功するかも知れません。

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